じつは24.4%にすぎないのです。
勤労者世帯に限ってみると、資産合計2867万円の76.9%が住宅・宅地資産です(2204万円)。
金融資産はたった17.4%(498万円)。
4分の3の資産が固定化されていれば、残りの資産で流動性を重視するのは当たり前です。
持ち家を前提としたライフプランを貫く限り、株式投資本などで展開されているようなポートフォリオ理論は関係ないということがわかります。
持ち家に加えて、毎月返さなければならない借金があるのですから、残りの金融資産では、安全性と流動性がどうしても重要になるのです。
そうであれば、銀行預金をするしか仕方がありません。
株式投資をできるはずがないのです。
本気で財産を形成したいのであれば、「まずはとにかくマイホーム」というこだわりを捨てることです。
持ち家は、資産を形成する過程で、ポートフォリオ的な考え方の下で持つことができる場合にのみ考えればいいのです。
持ち家というのは、財産のワン・オブ・ゼムにすぎません。
いくつかの選択肢の1つです。
安田善次郎を見習いましょう。
ところが少なからぬファイナンシャル・プランナーは、まるで持ち家が唯一の資産であるかのように、「家はあなたにとって最も大切な資産になるのですから、まず貯蓄の目的はマイホームですね」と勧め、これを真に受けた新入社員が住宅財形をはじめたりします。
そして頭金を500万円ほど貯めた段階で、年収の5倍以上の住宅ローンを組み、ローン地獄にはまっていくのです。
こんなに馬鹿げたことはありません。
実際、欧米の銀行の行員研修では、「個人に対して、原則として年収の2倍以上を貸してはならない。
その人のためにも、最大3倍にとどめるべきだ」などと教えたりします。
年収の4~5倍の住宅ローンを平気で個人に貸し付けるような先進国は、日本だけだといってよいでしょう。
貯蓄の目的を決めるのはよいことです。
住宅財形を給料天引きで貯めるのも悪くありません。
しかし、どうして最初にマイホームありきなのでしょうか。
良心的なファイナンシャル・プランナーであれば、「こんな無理な借金をして、老後に持ち家しか資産を残せないようなことをするべきではない」と断固として助言すべきです。
頭金を貯めるのに一生懸命、ローンを返済するのにまた一生懸命、こんな人生が果たして楽しいでしょうか。
老後を含めて楽しい人生を送れるようにするのが、財産形成の目的です。
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